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はじめに
お久しぶりです。青井くじらです。S24で久しぶりにまずまずの結果を残すことができたので、自分の思考整理もかねて構築記事を書きたいと思います。最後までお読みいただければ幸いです。
※思考を言語化しようとした結果かなり長い記事になってしまったので、概要だけ見たいという方は、並び・コンセプト・個別の技と実数値・選出立ち回りの冒頭だけご覧ください。
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構築経緯
ザシアン軸を触っていたところ5桁をさまようことになったので、S17で最終3桁に残れたネクロズマ軸をとりあえずそのまま試運転してみた。
まず、当時の採用経緯は(確か)以下の通り。
ネクロズマを使いたいと思い、構築記事を漁ったところ、こちらの記事(無断転載なので問題があれば削除します)が自分に合っていると感じたので、より対面的、直線的な動きができるように魔改造しいじった。
ネクロの努力値をAS振り切りにしたこと以外は原案をパクった。
ネクロズマが襷持ち(特に悪ウーラオス)で止まってしまわないように、ステロ撒きとして採用。原案は襷ランドロスだったが、相手のウーラオスが水でも悪でも行動保証があること、サンダーに加速を許さないこと、鮫肌による襷ケアができることを評価してガブリアスとした。
ネクロズマが不利をとる伝説ポケモンである黒バドレックスとイベルタルに強そうで、先制技があり腐りにくそうな駒として採用。壁貼りに見えたらラッキーくらいに考えていた。
ここまで物理アタッカー5枚なので、最後の枠は特殊アタッカーにしようと考えた。ネクロズマが不利をとるナットレイやテッカグヤに強く、非ダイマ時のスイーパー性能とダイマックス性能を兼ね備え、ネクロズマが苦手なカイオーガに最低限仕事ができることを評価し、スカーフサンダーを採用した。
以上がS17の構築経緯。
オーガ黒バドイベル(特にオーガ)が重かったので、今期は珠ミミッキュを採用したり、オーロンゲの枠をカイオーガに強い駒に変えたりしたものの、しっくり来なくて悩んでいた。しかし、最終日夜に、ネクロズマをカイオーガ入りに選出できることに気が付いたので、黒バドイベルに強いロンゲを再投入して構築の完成とした。
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できた並び
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コンセプト
初手に出すポケモンで場を整え、後ろのアタッカーを対面的に展開して押し切る
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個別解説
日食ネクロズマ@ラムのみ
性格:意地っ張り
特性:プリズムアーマー
実数値:173(4)-229(252+)-147-x-129-129(252)
技構成:メテオドライブ / サイコファング / 地震 / 龍の舞
調整意図:・AS振り切り
構築の軸にして絶対的エース。
全抜き性能が高い龍の舞型で採用。
原案では努力値配分がやや細かかったが、ウオノラゴンやヒードランを考えると準速のメリットが大きいと感じたため、Sは振り切り。今期は速いザシアンが少なく、S+1でザシアンを抜けることも多かったので準速でよかったと思う。Aを削って耐久を伸ばすメリットは薄いと感じたので、Aにも振り切った。
持ちものは、ラグラージやカバルドンが取り巻きに多いザシアン軸に強く出たり、不意の事故を減らして安定感を高めたりできるラムのみ。
技は、コンセプトの「龍の舞」と、優秀な鋼技であり、ダイスチルで物理耐久を底上げできる「メテオドライブ」は確定。残り2枠は、水地面勢への高打点となり、サンダーにも通る「サイコファング」と、鋼タイプへの打点となり、ダイアースで特殊耐久を上昇できる「地震」とした。
構築単位で状態異常(欠伸展開など)に対するメタが薄いので、カバやラグが見えたら半強制的に選出していた。
ダイマックスで耐久を上げられるので、相手よりも先にダイマックスを切って崩し、底上げした耐久で相手のダイマックスターンを稼ぎつつ、相手を削れるのが強かった。
展開次第でタイプ相性を覆すことも多々あり、非常に頼もしかった。
エースバーン@命の珠(キョダイマックス個体)
性格:意地っ張り
特性:リベロ
実数値:155-184(252+)-95-x-96(4)-171(252)
技構成:火炎ボール / 飛び膝蹴り / 飛び跳ねる / 不意打ち
調整意図:・AS振り切り ・DL対策のB<D
本構築第2のエース。
技は、抜く理由がない「火炎ボール」、ダイナックルの媒体にもなり、ウーラオス・ポリゴン2あたりへの高打点で、非ダイマックス時に最大打点の「飛び膝蹴り」、抜き性能を引き上げるダイジェットの媒体で、麻痺ワンチャンも狙える「飛び跳ねる」、非ダイマックス時の性能を高め、黒バドに強く出るための「不意打ち」。「ダイアタック」が欲しい場面もなくはなかったが、抜ける技がない。
技外しも少なく、メインアタッカーの一角として申し分ない活躍をしてくれた。
サンダー@こだわりスカーフ
性格:臆病
特性:静電気
実数値:165-x-106(4)-177(252)-110-167(252+)
技構成:10万ボルト / 暴風 / 熱風 / ボルトチェンジ
調整意図:・CS振り切り
本構築第3のアタッカー兼スイーパー
ネクロズマで重いナットレイ・テッカグヤ・ウーラオスなどに強く、ダイマックスをしてもしなくてもある程度の性能を持つのが評価点。
火力アップアイテムがないので、ダイマックス時の火力がやや乏しい印象を受ける場面もあったが、ウーラオス・イベルタル・カイオーガなどを考えると最速一択。
発動順による型バレを防止するため、特性は静電気。
技は、タイプ一致汎用打点の「10万ボルト」と「暴風」に加え、スカーフと相性の良い「ボルトチェンジ」、ナットレイなどに打て、ザシアンへの最高打点である「熱風」の4つとしたが、「熱風」と「ボルトチェンジ」のどちらかをダイウォール媒体の変化技にしてもよいかもしれない。エースバーンが「ダイウォール」を使えないので、ネクロズマを選出していないときに立ち回りの柔軟性が低下するのが気になった。
相手のサンダーとお互いにダイマックスして打ち合うとき、相手がダイジェットを2回積んでも、こちらはダイジェット1回積むだけでダイマックスが解けた後に先制できるのも地味に偉い。
良くも悪くも不安定なポケモンだが、サンダーなので強かった。
ガブリアス@気合の襷
性格:陽気
特性:鮫肌
実数値:183-182(252)-115-x-106(4)-169(252+)
技構成:地震 / スケイルショット / 岩石封じ / ステルスロック
調整意図:・AS振り切り
初手要員①。相手の気合の襷をはがしたいときや、サイクルに負荷をかけたいときなど、ステルスロックが欲しい構築を中心に初手投げする。
原案ではこの枠は襷ランドロス。
襷ランドロスの利点は
①火力が出る
②威嚇によるサポートがしやすい
③自主退場技があるので起点になりにくい
④エースバーンの積みの起点にならない
⑤特性発動順によるS関係の把握
などがあげられるが、水ウーラオスに対して行動保証がないことや、サンダーにダイジェットによる加速を許してしまうこと、ランドロスが削れた後に出されるウーラオスの襷を剥がせないことが気になったので、それらを解決できるガブリアスを採用した。
技は、汎用打点の「地震」、地味にSアップが優秀なタイプ一致技である「スケイルショット」、自身の起点回避兼裏の起点作成の「岩石封じ」、採用理由の「ステルスロック」の4つ。
期待以上の仕事をすることはほとんどないが、あらゆるウーラオスに行動保証を持つ点、鮫肌によるスリップ、素早さ種族値102、ザシアンと最低でも1対1交換は獲れる点など、このポケモンにしかない要素をもっており、欠かせない存在だった。
鋼飛行勢にネクロズマともども隙を見せる点だけ注意。
相手の技をよくよけてくれた偉い子。
ミミッキュ@カムラのみ
性格:陽気
特性:化けの皮
実数値:131(4)-168(244)-100-x-125-162(252+)
技構成:じゃれつく / みがわり / のろい / いたみわけ
調整意図:・HP実数値132にして、身代わり+呪いでカムラのみ発動の予定だったがミス(使ってる間に気づけ)。
初手要員②。搦め手を使ってきそうな構築や展開系の構築、トンボルチェンが少ないサイクル構築に選出し、対面で1体持っていったり、相手の選出を割り出したりする。
アタッカーを通すうえで面倒なカバルドン・ヌオー・HBポリゴン2・ムゲンダイナなどに対して強引な削りを入れる駒として役立つことも多かった。
初手ダイマエースバーンや、鉢巻水ウーラオスに無償突破されてしまうこともあったが、裏のポケモンに直線的につなぐという動きができながら、前のめりな構築で詰みがちな相手に仕事ができるのが強かった。
皮がはがれた後、Sが上がっていない状態でウーラオスの無償着地を許さないようにだけ注意が必要。
オーロンゲ@突撃チョッキ(キョダイマックス個体)
性格:意地っ張り
特性:お見通し
実数値:202(252)-189(252+)-85-x-95-81(4)
技構成:ソウルクラッシュ / DDラリアット / パワーウィップ / 不意打ち
調整意図:・HA振り切り
対黒バドレックス最終兵器。特殊イベルタルにも強め。
技は、悪タイプに通るフェアリー技として追加効果が優秀な「ソウルクラッシュ」を採用。悪技は、黒バドレックスに対する安定感を高めるため「DDラリアット」と「不意打ち」を両採用。残り1枠は水地面勢に通ると嬉しいパワーウィップを採用した。
「ソウルクラッシュ」の枠は「じゃれつく」と選択。
「パワーウィップ」の枠は正直何でもよいと思う。
原案では残飯だったが、悪技が「不意打ち」のみではバドレックスに対して安定しないと思ったので、悪技2つとフェアリー技を無理なく採用でき、バドレックスに弱くない型として、突撃チョッキでの採用。
「お見通し」で型判別が可能(=「不意打ち」を打っても良いか判断可能)なこともあり、バドレックスに対してはかなり安定した。また、ネクロズマと組んでいると壁貼りに見えるのか、こちらのラス1がオーロンゲであることが相手からあまり想定されていない印象を受けた。
キョダイ技も地味に優秀(ダイフェアリーと相性悪いけど…)
H振りだけでは物理耐久がかなりぺラい点に注意。鉢巻ウーラオスの攻撃で普通に沈む。イベルタルも物理だったら厳しい。
タイプも優秀なので、壁貼り以外のオーロンゲはもっと使われてもいいと感じた。
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選出と立ち回り
基本的な考え方は、初手にミミッキュかガブリアスを置き、裏にネクロズマ・エースバーン・サンダーから2匹を置く。イベルタル軸や黒バドレックス軸にはオーロンゲを絡める。
以下、各伝説に対する主な選出と立ち回り(自分の思考整理を兼ねてるので長いです)。欠伸展開するポケモンが見えた場合は、以下の選出パターンにこだわらずにネクロズマで対策を強制されることが多かった。一番左のポケモンが初手。
・対ザシアン軸…かなり有利
相手にランドロスが見えたらサンダーを優先して選出。
ダイマックスは状況に応じて裏のアタッカーのどちらかに切る。
初手にカバやラグが来た場合は、ステロよりも削りを優先し、欠伸を入れられたタイミングでネクロズマに下げ、積み→ダイマックスでの制圧を狙う。
初手にサンダーが来た場合は、岩石封じから入る。初手ダイマだった場合は岩石→岩石でサンダーの加速を許さずに退場し、ネクロズマで舞う。
初手にランドロスが来た場合は、岩石封じから入り、最低限の起点回避をしつつステロ撒き。
それ以外の場合は隙を見てステロを撒きに行く。
イカサマ持ちHBポリ2は、ダイマックスさせればネクロの起点だし、こちらがダイマックスすることで意外と崩せる。
・カイオーガ軸…微不利~五分
選出…(ガブリアスorミミッキュ)+ネクロズマ+(エースバーンorサンダー)
初手はガブリアスがやや多め。
ネクロズマはカイオーガに不利だと言われることが多いが、カイオーガと対面する前に1回積んで置き、ある程度の体力を残しておけば、カイオーガ側もダイマックスを切らざるを得ないので、此方が上から「ダイアース」を打てる。これができないと厳しめ。
・日食ネクロズマ軸…かなり不利
おそらく本構築で最も対戦成績が悪いのが日食ネクロズマミラー。
ミミッキュが出せないので詰ませられてしまうことが多い。
エースバーンでネクロズマを倒すゲームになるので、先に此方のネクロズマを展開して相手のネクロズマに龍の舞をさせず、かつ相手を削ってエースバーンの圏内に入れるくらいしかないが、ダイスチルのせいで基本無理。
・イベルタル軸…微不利~五分
選出…ミミッキュ+(サンダー・エースバーン・オーロンゲ・ネクロズマから2)
初手ミミッキュでどれだけ荒らせるかが大事。
ループじゃない場合は、先にアタッカーを展開できるかが勝負。サンダーがイベルタ
ルのストッパーになり得るが、10万ボルトでイベルが飛ばないのが厄介。
ループの場合、初手ダイマが多いので、ミミッキュで往なす。往なした後、命の珠悪の波動圏内のミミッキュにダイマを切ってイベルタルを処理するとイージーウィンできたりする(これで何戦か勝った)。引かれてもミミッキュでアドがとれる。
・黒バドレックス軸…微不利~五分
選出…(ミミッキュorガブリアス)+(エースバーンorサンダー)+オーロンゲ
初手にミミッキュをよく投げていたが、水ウーラオスがやたら初手に来るので、ガブリアスから入るべきだった。
オーロンゲは、ダイマックスがなくてもバドレックスに抗えることが多いので、エースバーンやサンダーで積極的に展開し、バドレックス以外のポケモン(水ウーラオス)などを先に排除していた。
・ムゲンダイナ軸…五分
ムゲンダイナが初手に出てきやすいので、ネクロズマを初手に合わせる。相手は引いてくるので、ミミッキュを着地させる。ムゲンダイナが削れればエースバーンが、鋼枠が削れればネクロズマが通る。ムゲンダイナをミミッキュで削ってからネクロとの対面を作って引かせ、ダイマックスエースバーンが受からない状況を作るパターンが多かった。
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結果
TNポッター
瞬間最高150位/レート1950前後(8時40分頃)
最終179位/レート1927
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反省
構築の反省としては、相手の日食ネクロズマに対して回答がなさ過ぎたこと。物理5枚で、唯一の特殊アタッカーであるサンダーも、ネクロズマを押し切れるパワーはないので誰かしら(オーロンゲあたり)を、ネクロズマにも対応できるような駒にしたらもう少し上に行けたのではないかとも感じる。
あとは、もう少し早い段階から練度を高めていられたらなあと。各伝説に対する立ち回りがつかめて伝説の相性が不利な構築にも抗えるようになったのが、シーズン最後の4~5時間とかだったので…
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おわりに
最後の数時間は最終2桁を目指して潜っていたので、悔しい気持ちもありますが、今年の5月に初めてレート2000に乗せられた後、最終3桁にすら残ることができていなかったので、今期の結果にほっとしている部分もありますし、緊張感ある中で有名なプレイヤーとも戦えて楽しかったです。
12月と1月は月末潜れるかかなり怪しいですが、マイペースにやっていければいいかなと思っています。
長い文章でしたが、最後までご覧いただき、ありがとうございました!
不明点や質問などありましたら、コメントかTwitter(@bluewhale_1998)までお願いします。